2019/0/0

イナンナ作品ノート01

デビュー当時、編集側から提示されたテーマの三原則は、現代もの!学園もの!恋愛もの!

ところが、私の得意分野は歴史もの!冒険もの!ファンタジイ!

ウエスタンとか海賊もの、魔術ものとか、男臭いもの・・・でした!

(デビュー直前は某書で17世紀の海賊ものを描いていた)

 

そんな理由で苦しんだのち、そうか、自分の周りを見ればいいのかと、

前回の制作ノートに取り上げた、その当時好きだったものばかりで固めて描き始めたのが当作品。

 

そして・・・やっぱりそこは譲れない・・・と、

主役二人をめぐる三角関係を、パラケルススの錬金術の三元質、  

《 硫黄 水銀 塩 》で構成したのです。

 

それで、      水銀 = 赤石真朱 

の元カレは     硫黄 = 甲田硫一

そこに加わる主役は  塩 = 塩野陽平

 

よっしゃ、この三つが揃えば、ああしてこうして、卑金属から黄金が誕生する〜〜!

なんてファンシイ! 

おまけに 現代もの!学園もの!恋愛もの! の少女漫画三原則 もクリアー! 

なんてノリで連載が始まったわけです。

 

錬金術的比喩から見ると、《硫黄》は飛翔する鷲であったり、

《塩》は翼を備えた龍で表されたりするのですが、まあ、錬金術に関しては置いときまして、

今思えばこの頃から《水銀=真朱=丹生》という素材に、まだ理由も解らず魅了され(支配され?)

てはいたのですね。

 

と、クールに言い切ったものの、連載開始当時ダンスマガジンで有名な新書館から発売されていた、

超美麗少女漫画雑誌「グレープフルーツ」で同時進行で「消え去りしもの」というファンタジィを

偶数月、「ファンシイダンス」を奇数月で交互で執筆していたのも確か。

気づけば「消え去りしもの」の主役兄妹の魔術師は、魔力を帯びると深紅色に燃えていたではない

ですか、ああ、やっぱり初端から赤系来てました・・・。

(デビュー後初の単行本となった「消え去りしもの」)